東大寺南大門の左右にそそり立つ金剛力士(仁王)像は、門をくぐろうとする者を威圧的に睨みつけています。
それもそのはず、彼らは寺の内部に侵入しようとする仏敵を退け、寺を守るために安置された守護神なのですから。
阿吽(あうん)の呼吸という言葉がありますが、金剛仁王像は原則として「阿形」・「吽形」の一対から成ります。
阿形は文字どおり口が「あ」、対する吽形は「うん」を発音する口をしています。
「阿形」
「吽形」
敵の侵入を阻むという性格上、金剛仁王像は屋外に安置されることが一般的で、その為に傷みがちなのですが、写真の金剛仁王像はミニチュアですので、玄関や床の間などに飾っていただければと思います。
金剛仁王像(一対):98,700円(税込)(ケヤキ)
風呂敷はかつてあらゆる物を包む道具として、各家庭に当たり前のように存在していました。
漫画で見られた泥棒のよくある姿は、しばしば唐草模様がある緑色の風呂敷を背負ったかたちとして描かれました。
そのように一般的な包む道具である風呂敷も最近はあまり見かけなくなり、少々寂しい気もします。
ところでその風呂敷。
単に道具としての有用性だけではなく、風呂敷に描かれたさまざまな図柄の美しさに目を奪われることも多かったのではないでしょうか?
特に美しい部分が見えるように腐心しながら、さまざまな物を包んだことのある方も少なくないのではないかと思います。
今回ご紹介するのは七夕柄の風呂敷です。
あえて何かを包むでもなく、その柄の多彩さ・美しさのみを純粋に楽しむために飾ってみるのも風呂敷の楽しみです。
七夕柄だけではなく四季折々にさまざまな柄の風呂敷が入荷しますので、タペストリー感覚で気軽に風呂敷を楽しんでみてはいかがでしょうか。
風呂敷(七夕):525円(税込)(綿100%)
掛け棒:472円(税込)
写真は、「連鶴(れんづる)」と呼ばれる、折り紙で折られた鶴です。
折り紙の鶴といえば1枚の折り紙で1つの鶴を折ることが一般的ですが、1枚の折り紙から2つ以上の鶴を折ることも可能で、こうした方法で折られた鶴を連鶴と呼びます。
連鶴の歴史はなかなか古く、1797(寛政9)年に刊行された「秘傳千羽鶴折形(ひでんせんばづるおりかた)」には、さまざまな種類の連鶴の折り方が書かれています。
写真の連鶴の場合、鶴と鶴は羽と頭、または羽と尾だけでつながっているだけなので、折るに当たっては簡単にちぎれてしまわない丈夫な紙が必要になります。
和紙は繊維が長く非常に丈夫なため、こうした連鶴を折るのに最適です。
もしも和紙という丈夫な紙がなかったとしたら、連鶴は誕生しなかったかもしれませんね。
友禅紙折り紙セット:525円(税込)から(サイズや紙の種類により価格が異なります)
写真は、金箔を砂子(すなご、金箔を細かな砂状に加工した物)を
この筒の中に金箔や「切り廻し(きりまわし、金箔を正方形に仕上げる際に出る端切れのこと)」を入れ、タタキ筆などで叩くと、網の目で細かな粒子(砂子)となっ
あとは、砂子を任意の場所に振り掛けるだけです。
日本画は歴史的に見ても装飾的な傾向が強く、芸術品であると同時に工芸品でもありました。
蒔絵(まきえ)や金碧画(きんぺきが)などには日本画のそうした装飾性が強く表れていますが、素材としては金を無視することはできません。
絵具状の金泥(きんでい)や金箔(きんぱく)、金箔は更に糸状の野毛(のげ)や砂子といったものに変化し、絵や書を華やかに彩りました。
砂子筒:840円(税込)から(網目の細かさにより価格が異なります)
かつての日本家屋では窓を開けきることは少しも珍しいことではなく、そのため迷い込む鳥にいたずらされないよう、掛軸には風に揺れる風帯(ふうたい)を付けたりしたものでした。
また、硯で磨った墨液に風で運ばれてきたホコリやチリが入らないよう、硯に衝立(ついたて)を置いたものですが、これが硯屏(けんびょう)と呼ばれる物です。
硯屏にはさまざまな絵などが描かれ、ふと揮毫の手を休めた折に心を和ませることもありました。
硯屏として使用される素材には陶板など実にさまざまな種類がありますが、写真の硯屏は硯に使用される石材「坑仔岩(こうしがん)」でできた物です。
表面にある眼(がん、円く明るくなっている部分)が月に見立てられ、それを見つめるかのように2匹の鹿が彫刻されています。
裏面には池(磨った墨液を溜めておく窪み)が彫られ、硯屏としてのみならず、硯としても使用することが可能です。
最近はいろいろと物騒で、おちおち窓を開け放つこともままなりませんが、時には思い切って自然と家との境目をあいまいにし、鳥が鳴くのに耳を傾けながら心静かに墨を磨ってみてはいかがでしょうか?
硯屏:136,500円(税込)(幅295mm × 高さ264mm × 奥行き172mm)
- 所在地
- 大阪府大阪市中央区難波1丁目6-12(戎橋筋)
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- 毎月第1・第3水曜日
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